久しぶりの更新ですね。編集長は順調に取材を続けています。
さて今日はCoca-Cola社のDASANIというボトルドウォーターについてお話ししましょう。左の写真は,敢えてラベルの裏側を撮影したモノです。
このDASANI,数年前に日本コカ・コーラ社がフルーツフレーバーの炭酸飲料として発売したことがありますが,米国ではボトルドウォーターのブランドです。左の写真にある説明書きによれば,最新技術でろ過し,特別にブレンドしたミネラルを添加したと説明されています。日本にはミネラルウォーターの品質表示ガイドラインというのがあって,このように“作られた”水は,ボトルドウォーターと標記することになっています。
私が注目したのは,このボトルドウォーターのことではありません。このDASANIで説明されているリサイクルの内容に注目したのです。簡単に書くと,
1)世界最大(級)のリサイクルプラントを作った
2)長期的には,100%リサイクルまたはリユースされたボトルにしていく
と宣言しているからです。何をリサイクルしているのかは明確にはされていませんが,2)の内容から類推するにボトルについてのリサイクルプラントと推測できますね。この件は,こちらで発表されているボトルtoボトルリサイクルプラントの事かもしれません(リンク先は英語です)。
ちなみに,日本のPETボトルのリサイクル率は,PETボトルリサイクル促進協議会の発表によれば,2008年度には回収率77.9%(回収量44.5万トン),リサイクル率は84.9%(48.5万トン)となっています。NAPCOR(米国のPETボトルリサイクル協会)の発表によれば,リサイクル率27%,リサイクルされたボトルは14億51百万ポンド(約66万トン)がリサイクルされたと言います。国の大きさが違いすぎると改めて実感してしまいました。
さて,日本が環境先進国とポジションするためには,PETボトルのリサイクル・・・特に日本ではボトルtoボトルの普及が課題です。これは日本特有の事情がありますので,単純に「遅れている」とは言えません。しかし3R(リデュース,リユース,リサイクル)のなかで,PETボトルにとって経済合理性のある手法はリデュースとリサイクルと私は考えています。特にボトルtoボトルは,飲料産業だけで完結できるリサイクルシステムです。必ずしも平坦な道ではないかもしれませんが,この分野で“黒船襲来”とならないように期待しています。